会社員募集人とフルコミ募集人<音声配信あり>

今日は、私の課題としていつか言語化しておきたいと思っていた「長年のテーマ」といえるもので、タイトルは、「会社員募集人とフルコミ募集人」というものです。

私は30歳で「近代セール社」という出版社から未経験で保険業界に飛び込みましたが、会社員募人として15年間(45歳まで)務め、現在フルコミ募集人になって3年間です。私のような保険会社経験がなく代理店のみでしかも会社員時代が長いというケースは比較的稀ではないかと思っています。

その私が、「会社員募集人とフルコミ募集人」というタイトルで執筆することは意味があると思っていて、まだまだ書き切れていないこともありますが、ここで言語化します。

今日で2026年度も上半期が終わります。会社員ですと、「上半期」ということも意識するでしょうが、フルコミの世界では上半期という概念もないように思います。今日は上半期終わりという中間締めでありますから、思考の抽象化としてお読みください。有料会員の方、無料会員の方、皆様がお読み・お聞きいただけます。以下サイトでは音声でお聞きいただけます。

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では、本題です。今回のお話で「会社員募集人」「フルコミ募集人」という言葉の説明は改めて行うまでもないでしょう。私はこの両方の立場で、「保険商談」という現場で長年仕事をしてきました。この両者はどちらがいいとか、どちらが得とか、そういうことはなく、完全に「人による」と思います。ただ、今回のようなタイトルで執筆するのは、「一言」でこの両者を言語化したいという思いがあり、それができるようになったときに書き下ろしたいと思っていたわけですが、それが何かというと、

「何を得て、何を捨てたか」

です。私の視点で整理すると、私が出した結論は、

・会社員募集人は、「お金を捨てて、成長機会を得ている」

・フルコミ募集人は、「お金を得て、成長機会を捨てている」

です。すべてのケースでこれに当てはまると言いたいわけではありませんし、異論反論が多くあると思います。これは私自身が体感で、私の個人の意見だと思ってください。どちらが良いとも言っていません。ただ、私も会社員募集人・フルコミ募集人を経験して、「モヤモヤ感」を言語化したい、やっとできるレベルになったと思って書いているだけです。

私は、15年間会社員でしたから「報酬は給与」でした。役職付きでしたが「経費」なんてものはほぼないです。そこからフルコミ募集人になったわけですが、忘れられないのがその時の報酬明細です。そこをみて、素直に「こんなにお金がもらえるんだ」と震えました(というか、大声で発言したレベル…)。私だって長年会社員募集人として、保険会社の手数料という仕組みは理解していたつもりです。ただ実際に明細をみたときの「素直な感想」がそれだということです。やっていることは1年前も2年前もまったく同じことをしているのに、「こんなに差があるのか…」と実感したというエピソードです。

もっとも、私たちの業界に限らず「フリーランス」という仕事を志す方全般に言えることだと思いますが、私はお金の側面から言うと、フリーランスを目指すのであれば、「会社員年収の倍の報酬で同じ生活水準」と考えています。つまり、会社員年収が1000万円だとすると、フリーランス報酬では2000万円でやっと同水準という意味です(逆にいうと、このレベルで稼ぐ自信がないとフリーランスを志すと失敗する。当然にお金がすべてではないが…)。これはフリーランスは福利厚生もなければ、保障・補償もない。報酬とは売上であり可処分所得ではない(つまり、売上を上げるための様々な出費をしている)ためです。ここは、皆さんFPですし私が今ここで論じるまでもないでしょう。

ここまでが、お金の側面。問題はもう一方の「成長機会」です。この成長機会とは何かです。

会社員募集人時代ですが、当然に上司がいて(この上司は保険業界未経験のマーケティングのスペシャリストのような方)同僚がいて、後輩(新卒)がいます。出社は毎日ですし、朝から会議、ロープレを披露し、チェックされ、ダメだしを受ける。「プレゼン前MTG」というものがセットされ、今日行うプレゼンはどういうものか、チェックされる。話す順番をこうしたほうがいい、提案時間が長い、ここをもっとヒアリングしてから一時払い提案へ…など様々な指摘を受ける。

何が言いたいかと言うと、他業界の人もいるし、何より「嫌な人、合わない人とうまくやっていく時間」が業務時間の半分くらいを占めていて、当然に「気分悪い(つまり、イライラする)」時間があるのです。で、当時(会社員として業務しているとき)は分からないのですが、これは実は成長機会だと思います。保険会社勤務のソリシタさんも、このナレッジをお読みだと思いますが、多くの方が理解できるのではないでしょうか。

自分とそりが合わない人と話すことは苦痛です。ただ、自分と合わない(意見をしてくる)人というのは本当に貴重です。

フルコミ募集人になって思うことは(これが失ったものだと思うが)人間関係が変わるということです。フルコミの世界に身を置くと、いい意味でも悪い意味でも、「自分の世界」ですから、基本的に「嫌いな人とは話さない」というスタンスで許されるわけで、「好きな人・気が合う人」と付き合うことで成り立ちます。また、フルコミの世界で(これも代理店によりけりではあるが)自分の提案のチェックとか、ロープレにダメ出しをされるなんてことはほぼない。つまり、「フィードバック」を受けることがない、もしくは極めて減少するということです。

私自身自戒を込めて書いていますが、人は自分の「癖」とか、弱点になかなか気づけませんし、気づいていても、指摘され続けていないと治せないものです。会社員時代には、いい点も悪い点も「フィードバック」があった。これはとても贅沢なこと。誰が言ったのは知りませんが、「人は人によってのみ磨かれる」と言う言葉があるあと思います。これはダイヤモンドがダイヤモンドで削られて輝くように、人も他者との接触、摩擦で磨かれるのだということでしょう。

もう1つあります。それが何かというと、「システム」です。システムとは、2つあって「会社の仕組みとして組み込まれるシステム」と「ツールとしてのシステム」です。先にも論じた成長機会というのは、「やさしい上司、たまたまいい先輩」が、個人の善意で行う「研修」と、会社の仕組みとしての「評価制度、研修制度」というのはレベルが違うということです。

フルコミ世界である教育というのは、「やさしい上司、たまたまいい先輩」が、個人の善意で行っているレベルのものが多いと思います(私自身もこのレベルにある)。ただ、保険会社の担当の方もお分かりでしょうが、「会社が用意する研修」というのは、「人としての成長」を促すものであり、これはもっと言語化すると、「この会社で求められていく人材になるための教育」です。これが施されていくわけで、レベルが違います。

また、「ツールとしてのシステム」もある。会社員の時は、「このシステムを導入する」とか、いまだだと「このAIをつかって…」とは、今の時代の最先端をどんどん取り入れていく中で、「うまくいかない、使い勝手が悪い」などと言いつつも、どんどん新しいものを取り入れていく。これはまさに成長機会だ。ただ、フルコミの世界になると、AIとか新システムという分野が好きな人は、勝手に自身で取り入れていきますが何もないと、「ツールとしてのシステム」利用という側面でも、どんどん遅れをとっていく。

その他にも「時間の使い方」とか、「付き合う人の選別」とか、「失敗ができること」とかあるかもしれませんが、私が言いたいことは、「成長」とは何かということです。成長の言語化は様々だと思いますが、最も言語化してくれているものが、私の中では、成長とは、

「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」

これが最も成長とは何かと言い表していると思います。これはリクルートの創業者・江副浩正(えぞえひろまさ)氏が作ったものですね。

今日のお話、フルコミ募集人で耳が痛い方もおられたかもしれませんが、若手募集人の方では「自分はそんなことはない。あなた(岡田)の勝手な意見だ」と、怒りすらあった人もいらっしゃるかもしれません。そういう人は、おそらく「自ら機会を創り出して」いる方だと思います。そしてそういう方はフルコミであっても成長されていくと思います。

セミナーをする、社内の「体制整備実行委員会」に所属している(そりの合わない人と接しているというイメージ)、社内の行事の企画をしている、提案内容を常に先輩にチェックしてもらっている、社外の研修に積極的に参加している。これらは、大なり小なりあると思いますが、自ら機会を創り出していることです。そして、それを続けて、その機会によって自らを変えてください。その先には「成長」があると思います。

では、会社員募集人というのは、「自ら機会を創り出している」のでしょうか。私の所感では、会社員で「自ら機会を創り出している人」は極めて稀です。ではなぜ会社員が成長機会を得ていると私が言うかというと、会社が「成長機会」を用意してくれているという意味です。そのため成長ができるというのはメリットですが、一方で会社員時代は「受け身になる」というデメリットもあるはずです。

私の周りにも20歳代、30歳代前半での「フルコミ募集人」の後輩がたくさんいます。言葉を正確に言うと、彼ら彼女らは後輩ではない。フルコミの世界では全員が横一列ですから、「同僚」です。支社長・副支社長、マネージャーの方を除くと、全員が「同僚」であり、これは(個人的には)若手には、弊害として機能することが多いのではないかと感じます(学びの機会を自ら作り出せないという意味)。

今日のお話、自身がどちらの側面にいるかという視点もありますが、これからの時代は、ますます「個人の成長」が大事になりますし、「金融パーソン」としての保険募集人になっていく時代です。改正保険業法が求めていることはそういうこと。つまり、人としての成長がますます大事だと思います。

今日は以上です。

では、明日から10月1日、サニーガーデンプライムもリニューアルすることですし、2026年度下半期も頑張っていきましょう。