オンライン面談の勘所【第2回:アプローチ編】 <音声配信あり>

昨日からスタートしている「オンライン面談の勘所」ですが、本日から本題であり、「アプローチ編」です。全体の構成は以下です。

・オンライン面談の勘所【第1回:総論編】

・オンライン面談の勘所【第2回:アプローチ編】

・オンライン面談の勘所【第3回:ライフプラン編】

・オンライン面談の勘所【第4回:設計書提案編】

・オンライン面談の勘所【第5回:クロージング編】

すでにオンライン面談にチャレンジされている保険募集人の方も、オンラインはまったくされない方も、保険会社の方にも、何か面談のヒントが隠れていることを祈って書いております。ぜひ読んでみてください。

今日のお話は皆さまが、お読み・お聞きいただけます。以下サイトで音声で聞くことができます。

音声配信でお聞きになりたい方はこちら

(再生プレイヤーの右端3点リーダークリックすると倍速で聴けます)

では、オンライン面談の勘所【第2回:アプローチ編】です。まず、オンラインにおけるアプローチ面談の全体像を以下に図示したいと思います。

これを見ていただくと、なかりの項数があるように思いますが、オンラインではこれをただ、ひたすらに繰り返すだけなので、さほど難しいものではないと思います。若干早口になるかもしれませんが(笑)、慣れてくると45分で終えることは可能です。以下にポイントを整理します。

Point1:必ず会社概要からスタートする、プライバシーポリシー説明、権限明示は確実に行う。そのうえで要望確認。ここのファースト意向の確認は難易度が高いです。

⇒大きなテーマは、【他FPとの差別化】です。

Point2:全体最適への促し、ライフプランへの導入です。ライフプランとは何か、何ができるか、何を一緒に共有するのかを確実伝えます。

⇒大きなテーマは、【この面談で何をするのかという、目的整理】です。

Point3:次回へのつなぎ

⇒大きなテーマは、【約束と心理的安全性の構築】です。

です。上記のとおりですが、私はアプローチ面談で行うこと・確実に伝えることは3つに整理されると考えています。

それは、「他FPとの差別化」「この面談で何をするのかという、目的整理」「心理的安全性の構築と約束」です。これらが確実に実行できるとアプローチは成功と思います。順番にみていくことにしましょう。

Point1:他FPとの差別化

⇒面談がスタートし、序盤15分から20分の時間帯で行われる行程ですが、兎にも角にも、「会社概要、プライバシーポリシー、権限明示」は確実に行いたいものです。ここにはいくつかの意味があります。オンラインでは対面と異なり、「顔さえ見えない」面談が存在しています。これは対面では絶対にありえないことです。そのため、当然に誰が来られても、誰に見られても大丈夫な形で進めるというものですが、私には、真意は別にあります。

それは何かというと、(言葉はよくないかもですが)スクリーニングです。オンライン面談というのは、この後に続く面談項数がいくつもかかる、募集人にとっても大変な作業を要するものです。しっかり聞いていただけるお客様かどうかを、募集人としても見定める必要があると思っています。ただ、「見定める」なんて言えませんから、面談の序盤に、会社概要・個人情報などの少しだけ「かったるい」お話があったとして、そのときのお客様のスタンス・態度を確認することです。実際、この時点で「そんな話いらない」と言われた方では、お帰りいただいたほうがいいでしょう。

リアル面談では、お互いに交通費をかけて面談場所にいるわけですが、オンラインはお互いに「自宅、もしくは事務所」のはずです。最初の10分で面談を切り上げても何の痛手もありません。ですし、この時点で、こちらのお話に聞いてくださらない方では、その後の面談を継続しても成約になる見込みは極めて低いです。私は、この最初の説明でお客様の「態度」をしっかり見るようにしています。

もちろん、「会社概要・プライバシーポリシー・権限明示」をしっかり説明することで、他FPと差別化するという部分も大きいです。これはオンラインというのは、お客様が「オンライン面談ジプシー」のような形で、いくつか受けているというケースがあり、過去に他FPと面談したことがあるというケースが多いからです。差別化が容易にできます。

問題は、「ファースト意向の確認・フィードバック」です。正直FPスキルがもろばれする部分です。お客様に「今日は何が気になりますか? 何がお聞きになりたいですか?」という、オープン質問をする時間帯になりますが、ここでプロのフィードバックができるかどうかが肝要です。当然に、お客様の相談内容に「そら」で答えることができれば理想的ですが、オンラインでは、リアル面談と異なりカンニングし放題です。ただ、そのカンニングをする方法も訓練が必要です。例えば、表示画面を2つに割り、右にZOOM画面、左に調査をするブラウザという工夫をし、お客様にカメラ目線をしつつ、調査するなどの工夫は必要だと思います。

Point2:この面談で何をするのかという、目的整理

⇒お客様の要望が確認し、ここに確実なフィードバックが必要です。このファースト意向を早々に切り上げて自分の話したい内容に移行してしまうようでは、お客様は、「自分の要望が無視された」と感じてしまいます。しっかりとプロのフィードバックがでたうえで、オンライン面談ではライフプランへと移行していきます。

これは、ライフプランをすることで、将来の課題抽出をしていくという意味もありますが、もっとシンプルに、接触頻度を重ねるという意味もあります。一言でいうと、「仲良くなる」です。そのためにもライフプラン面談にいくわけですが、オンライン面談でもリアル面談でも同じかもですが、ライフプランとはどういうものか、という説明に終始するあまり、「この面談は何がゴールで、私たちは、これから何を明確にする面談するのか」という部分をしっかり説明していない人が多いと思います。

これは前回触れていませんでしたが、ある医療系メーカの調査ですが、新規顧客にリアルで営業をするのにくらべて、新規顧客にオンラインで営業をすると、情報の伝達量は50%、つまり約半減する、というものがあります。それくらい伝わりにくいのです。これを前提に考えると、オンラインでは「何度も同じことを言う」「ポイントは3つです、と言う形で3つ指を立てて言う」「大事なことは〇〇ですと言う」。こういうことが本当に重要です。

「設計書提案編」のときに、改めてお話ししますが、私たちは、マニュライフ生命が緑、はなさく生命がピンク、アクサ生命が青などと保険会社のカラーというものも知っていますよね。で、こういう設計書を提示するときに、リアルでテーブルに置かれると、目で見て「3つ提案を受けている」というのがお客様も理解できます。これがオンラインになると、そもそもお客様は保険会社のカラーなんて知りませんし、PDFで画面に映されただけだと、本当何社提案されているのかが分からないんです。私自身、お客様から指摘されて気が付いたのですが、それから、私は「今日は3社提案があります」「3つの保険です。死亡保険&積立の保険、医療保険、がん保険です」などと、「3つです」という表現は連呼するようにしています。

話を元に戻しますが、大事なことは「面談に目的意識を常に持ち、共有することが大事」ということです。これはなぜかというと、オンラインというのは、リアル面談と比べて、進捗感が乏しいのです。リアルだと、お互いに「もう会うのも3回目ですね」ということも理解できるのですが、オンラインは不思議と薄れて、「で、何するのか?」という目的の軽薄化が起き、そして、連絡がとれなくなる、面談をやめるという結果につながります。

例えば、ライフプランでいうとこういう感じです。

「ライフプランをするということも大事ですが、本当に大事なことは、ライフプランをして一体何を明確にするかということです。これは私は3つあると思っていて、ここはすごく大事なので、メモしていただいてもいいでしょうか」という。メモさせるのもポイントです。

「一つは、やはり、『目標とゴールを明確にすること』です。ゴールがないマラソンは走れません。教育資金としていくら、老後資金としていくらかをまずは明確にし、最低限いくらためなきゃいけないのか、そして、自分たちは今のペースではどれくらい貯めることができるのか、これをしっかり理解することです。これができて、二つ目、それが『手段とペースを確認すること』です。手段とはNISAなのか、保険なのか、iDeCoなのか。ペースとは、2万なのか、3万なのか、5万なのか、10万なのかです。そして、三つ目、これが『リスクマネジメント』です。昨今のニュースをみても、法人も個人も、結局リスクを管理できている人・法人が強いです。どういうリスクがあるのかを理解し、マネジメント・管理することです。

これがライフプランで行うこと、明確にすることです」

これが私のライフプランの言語化です。

Point3:心理的安全性の構築と約束

⇒最後です。アプローチ面談で最も重要な部分であり、心理的安全性を構築して面談を終えることです。

当然に個人情報をしっかり扱う人と言う部分を説明することも大事と思いますが、一番大事なこと(=心理的に安全性を直結すること)があります。それは、「なぜ無料で面談ができるか」という説明であり、「私(=FP)が何で報酬を得るか」の説明だと思います。これが1回目で説明できることで、お客様の信頼は大きくなります。無料でオンラインをして、無料でライフプランをすると言っても、お客様は何か裏があるかもと思っている方も多いものです。

で、私は「これから、〇〇さんと私がお互いに信頼して、公平に意見を交わすためにも、最後に大事なことをお伝えします。それは、私岡田が何でお金を稼いでいるかということです」というお話をします。

私たちは、保険代理店もしくは保険会社の直販という立場で、保険の提案もしくは、保険の成約(その先にある紹介)がゴールとして面談を進めているはずです。コンサルティングをすることが目的ではないと思います。もちろん、コンサルティングをすることが大事というお考えのかたもおられるかもしれませんが、その方がコンサルティングフィーで稼いでいるならいいと思いますが、最終的に保険の手数料で食べているのであれば、そこは最初に明確にしたほうがいいと考えます。

アプローチでは徹頭徹尾、心理的安全性の構築が大きなテーマとなりますが、アプローチ面談の最後の総仕上げが「なぜ無料か」という説明だと考えます。これができたうえでの、次回面談の取得です。

また、これはアプローチに限ったことではありませんが、オンライン面談では、しっかり「お礼をして(頭を下げて)」お客様の退室まで見守りたいです。これはロープレをしてみるとわかりますが、オンラインで「バチっ」と切られると、あまり印象よくありません(皆さんも、オンラインミーティングなどで経験ありませんか?)。

リアルでは、お時間をいただきありがとうございましたと頭を下げてお客様を見送るわけですから、オンラインでもそれと同じことをしましょう、という意味ですね。

アプローチはまだまだ書き足りませんが、このあたりにしたいと思います。

明日は、ライフプラン編です。